持続可能な開発目標(SDGs)、通称「グローバル・ゴールズ」は、国連開発計画が貧困に終止符を打ち、地球を保護し、すべての人が平和と豊かさを享受できるようにすることを目指す普遍的な行動を呼びかけで、私たちが開始した取り組みを次の世代の人たちに継承していくための目標として掲げられた17分野です。2030年までにあらゆる形態の貧困に終止符を打つという大胆なコミットメントです。そして、このSDGの貧困をなくす目標はほかの16分野とも密接に関係しています。
世界銀行は、2030年までに極度の貧困を世界全体で3%まで減らす、また、全ての途上国で所得の下位40%の人々の所得拡大を促進する、という2つの目標を掲げており、貧困に関するさまざまなデータを収集・分析しています。2015年に国際貧困ライン(食べ物がない、家がないなど人間としての最低限の生存条件を欠くような貧困。)の基準を1日1.9ドル以下の収入と設定しました。およそ7億3600万人がこの収入で生活しており、世界人口の約10%、日本人口の6倍の人々が貧困にあることを示しています。
2015年時点で最も貧しい国であるインドの貧困層は、1億7,000万人以上で、その割合は世界の貧困層の約4分の1です。人口13億人に対して貧困率が13.4%という結果は、インドには貧困者層が多数存在することを示しています。
アジア開発銀行によるとフィリピンには2019年の段階でこの国際貧困ラインにある人たちがおよそ280万人いることになっています。貧困地域では、子ども達への教育も行き届かないため、いつまでたっても貧困層から脱出することができない悪循環が生まれます。
セブ市内に住む一般のフィリピン人の家族に話を聞くと、1家族(4-5名として)あたりの収入が1万ペソ(23,000円程度)を下回ると生活はとても厳しいと言います。これが「実質的」なフィリピンの国別貧困ラインだと考えます。
貧困層(スラムに住む家族)の収入と支出に関して
住居: 通常の家を借りると一月あたり家賃だけで12,000ペソから15,000ペソ(一般の人が住むマンションのような住宅)かかりますので、貧困層の人たちの収入ではすでに予算オーバーになります。貧困層の人たちが住む部屋はおよそ4000-5000ペソで借りることができる部屋になりますが、居住環境が悪く、スラムと呼ばれることも多いです。
そして、その予算も厳しい家族は家賃を払わなくてもよい場所に住みます。例としてSLPCの活動先である墓地スラム、海上スラム、ゴミ山スラムなどです。このような場所では自分たちで小屋を建てて住む、以前からある小屋を最初にいくらか払って買い取るような形です。墓地スラムの住民はもう30年以上同じ場所に住んでいる家族もあります。
一か月の収入が一月に5000-8000ペソ程度の家族ばかりがこのようなスラムに住んでいます。無収入になることもあります。教会がそこの信者の人たちの生活をサポートする場合があります。例えばキトイの家族の場合、教会が家賃を支払ってくれます。その代わり家族の義務として日曜日の礼拝には必ず参加することになっています。
電気代に月々700-1000ペソ(テレビなどがある場合です。通常多くの家にテレビがありますが、冷蔵庫、洗濯機はありません)
水道はスラムには通っていないので購入します。これに月々300-500ペソかかります。
2020年、コロナウイルス感染拡大をうけて貧困層の人たちの収入が途絶えました
墓地スラムに住むカミル(母親)の家族の場合、夫はバロット(鶏の卵)売りをしていましたがロックダウンのために仕事を失いました。いまはボランティアとして墓地のガードマンをしています。チェレミー(母親)の夫は船の荷物積み降ろし作業をしていますが、現在はロックダウン中のため仕事はありません。この状態がいつまで続くかわからないのです。
国からの支援はとても限られたものになります。4PS,そして、コロナ感染対策として1800万人の貧困家庭にSAPという現金支給がおこなわれましたが、聞き取りによると墓地スラムの家族はほとんどSAPのお金をもらえませんでした。
SLPCのスタディツアーは日本事務局(CEC)が説明会、個人相談、旅行手配など、全てのサポートを行ないます。CECのページを御覧ください。大学や旅行会社からの問合せも、日本事務局が一括して受付させていただきます。お気軽にお問合せください。
SLPC セブ島の貧困解決・・・現地の人たちの自助努力をサポートするセブ発NGOボランティア団体
セブにあるスラム街、貧困地区。
そんな地域の子どもたちに、お腹いっぱいに食べさせてあげたい。そんな気持ちからNGOボランティア団体がスタートしました。SLPCは、Strategic Livelihood Projects Cebu の略称です。
貧困の子どもたちのための「食」、「教育」、「職」を確保することを大きな目標としています。
日本の皆様が参加できるボランティアプログラムや、サポートメンバー登録を行っています。ご一緒に活動ください。
SLPC団体概要 SLPCお問合せ