セブの貧困地域の中で、特に貧困の場所、それが、墓地です。広大な敷地の墓地のお墓を改造し、そこに多くの家族が暮らしています。
日本の墓地からは想像できないとおもいます。
隣の写真を御覧ください。
セブのお墓です。裕福な家族が作った墓地がセブ市内にあります。現地は土葬ですから、遺体を石棺に入れますが、アメリカのように埋葬するものもあれば、石棺がそのまま地上にでているものあるのです。
その石棺を護るために建てられたのが廟(びょう)と言います。
この廟に貧困家族が住みつくようになりました。
石棺は物干し場になったり、ベッドや、台所として使われたりしています。子どもたちの遊び場も同じ場所です。
この墓地は1900年台の初めに造設された墓地ですが、今ではここに埋葬される人はいません。貧困層の人達がおよそ500家族ほど暮らしていると言われています。
下の写真も同じ墓地の一般市民のお墓です。四角く区切られたところに遺体が安置されています、その墓の上に、貧困層の人達が、家を建てて住んでいるのです。
初めて訪れる人は、とても驚かれます。子どもたちにとっては、生まれた時からここに住んでいるので、何の違和感も無いようです。
子どもたちだけではなく、母親もこの墓地で生まれた人達が多いのです。3世代に渡り、この墓地に住んでいます。
もちろん、これは違法な占拠なのでしょうが、この墓地が民間の土地なので、セブ市としても、なかなか立退きを強制することができないようです。 墓地で暮らす子どもたちのビデオ
最近は治安にも問題あり。
2014年の3月に、近隣の貧困街が大火事になり、多くの人達がこの墓地に棲むようになりました。そうなると、治安が悪くなります。地域のギャングの巣窟にもなっていると言われています。観光客が勝手にこの場所に入るのはとても危険なことです。
私たちSLPCは、この墓地で活動する牧師と一緒にここの子どもたちの食育と教育をサポートしています。
多くの日本人のひとたちがボランティアとして、この墓地の住人の家族のために活動していることはもうみんな知っています。
牧師はこの墓地の住人に尊敬されています。それがSLPCがこの墓地で安全に活動できる保障にもなっているのです。
一度もこの場所でのトラブルはありません。